Cinema シネマ情報

戦争のはらわた[デジタル・リマスター版]

上映期間
10.7(土) - 10.20(金)
料金
一般1700円、学生1400円、シニア1100円
監督
サム・ペキンパー
出演
ジェームズ・コバーン、マクシミリアン・シェル、ジェームズ・メイソン、デビッド・ワーナー、センタ・バーガー
上映分
133分
制作年 / 国
1977年/イギリス・ドイツ/配給:コピアポア・フィルム
公式サイトURL
http://cross-of-iron.com

血まみれサム”の異名を持つペキンパーの傑作にして、戦争映画の金字塔!
ベトナム戦争終結から2年が過ぎた1977年。“戦争映画”というジャンルに殴り込みをかけ、戦場描写を一新した革命的作品が映画史に激震を巻き起こしました。西部劇『ワイルドバンチ』(69)、犯罪劇『ゲッタウェイ』(72)等アメリカ映画王道のジャンルで歴史的傑作をものにした孤高の巨匠サム・ペキンパー(1925~1984)が、アメリカ人監督、アメリカ人スターを起用し、敗者ドイツ軍の物語を描くという当時ハリウッドでは実現不可能な大胆不敵さでつくりあげた『戦争のはらわた』。今も多くの映画作家をとりこにしている戦争映画の金字塔が、公開40周年を迎えスクリーンに堂々の帰還!

独ソ戦の死闘を、徹底したリアリズムで描きだす
舞台は、第二次世界大戦下の独ソ戦。1941年から44年にかけてドイツ軍とソ連軍が壮絶な死闘を繰り広げ、ドイツ軍200万以上、ソ連軍1200万以上の死者が出たといわれる狂気の戦場。敵の猛攻にあい絶望的な状況に追い込まれたドイツ小隊の運命がドラマチックに描かれ、観る者は戦場の真っ只中に。16週間に渡る過酷な撮影には150名以上のスタッフが各国から集められ、戦闘シーンではさらにアメリカの撮影隊200名、エキストラ兵士600名が参加。ドイツ軍歩兵連隊についての膨大な資料をもとに戦場のリアリズムを徹底追及。監督の十八番、スローモーションを多用し、血と汗と埃にまみれ、生への欲望が具現化した兵士たちのキャラクター造型の異様な緊張感は、今観ても斬新のひと言。

墓場へと向かう男たちの孤独な戦いと魂の叫び
野武士のようなギラついた殺気を発散するジェームズ・コバーン(『大脱走』)、中間管理職的な疲労が滲み出るジェームズ・メイソン(『スタア誕生』)、見栄っぱりで小心者の上官マクシミリアン・シェル(『ニュールンベルグ裁判』)ら国際色豊かなキャスティング。軍装、戦車、銃器等マニアも驚くち密な時代考証が実現したこの映画は、「戦争とは?」「本当の敵は誰か?」「正義とは?」といった問いを否応なく突きつけます。昨今のCGを多用した作品とは一味違うリアルなアクションに満ちた本物の戦場映画であり、終わりの見えない戦いに疲弊しきった兵士たちの生々しい心情描写は、以後登場する『プラトーン』(86)、『プライベート・ライアン』(98)、『硫黄島からの手紙』(06)といった作品群にも大きな影響を与えました。クエンティン・タランティーノ、北野武、ジョン・ウーらがリスペクトするサム・ペキンパー監督。死にゆく男たちの孤影を終生追い求めた映像作家の魂に、是非酔いしれてください。

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