■comment■
真直ぐに立つ人物をみつめていきたいと思っています。
人が生きている、生活しているそんな時間が大切です。
淡々と流れて行く時間の中で人は何かをみつめ、何かに向かって生きているわけですが、時々、その人物が見ているものが、何かとても遠く、高いところを見ている気がすることがあります。
そんな人物を描くことで、大きな人間像を考えることが出来るのではないかと思っています。
顔だけという人体の中で限られた形で表現しているわけですが、その人物が、見ているものに近づきたいという気持ちだと思います。例えばその人物の瞳の内側に入って見る様なイメージです。
モデルがいて、描き手がいる関係が肖像画にはありますが、私の人物像には、描き手はあまり必要でない気がします。
人間、モデルがそこにいて、何かをみつめている時間があるだけでいいかと思います。
切り取られた一瞬の顔ですが、その人物の生き、みつめる時間を、イメージすることが出来ればと、思っています。
(※この略歴、文章はアートアニュアル'99パンフレットに記載されたものです)
|