松浦孝之
takayuki matsuura



profile
1971年生まれ
大阪出身
京都市立芸術大学大学院美術研究科版画専攻修了


---------個展歴---------
1994  個展(番画廊.大阪)
1995  個展(佐藤美術館.東京)
1996  個展(ギャラリーKIRA.島根)
       個展(BLUE NILE.大阪)

-------グループ展歴-------
1993  第5回和歌山版画ビエンナーレ(和歌山県立近代美術館)
      第45回京展(京都市美術館)市長賞
      JACA日本ビジュアルアート展
    (伊勢丹美術館、ローマ、ブダペスト他)銀賞
     エンバ賞美術展(エンバ中国近代美術館)
1994  第10回現代版画コンクール展(大阪府立現代美術センター)
      第46回 京展(京都市美術館)須田賞
      第3回奨学生美術展(佐藤美術館)
      はんがの輪’94(町田市立国際版画美術館)買上賞
1995   京都芸大制作展、市長賞
     プレート・テクトニクス展(ギャラリーココ、京都)
     第46回 京展(京都市美術館)京展賞
     芸術祭典・京(四条通・地下ウインドー、京都)
     絵画の方向’95(大阪府立現代美術センター)
     京都芸大制作展(京都市美術館)華楊賞
     若手作家シリーズ品展(佐藤美術館)
     PRINT-8(CITY GALLERY I.M . 大阪)
     第48回 京展(京都市美術館)委嘱出品
     新鋭美術選抜展(京都市美術館)
     神戸アートアニュアル’96(神戸アートビレッジセンター)
1997  ART MOVE(神戸アートビレッジセンター)
     SEVEN JAPANESE PRINT ARTISTS(SNAP,カナダ)
     現代日本美術の動勢 版/写すこと/の試み展(富山県立近代美術館)


works
タイトル:「エミリの貞操帯

制作年:1996

comment
 私の意識は常に人間(植物)の生命の瞬間(生と死の微妙な揺らぎ)を表現することに腐心しています。人間の存在、自然の存在、生命あるもののあらゆる存在の震えそうに微妙な空気を見たいと思っています。意識の下には生命に関わる微妙で小さな問題(原初的なものかもしれない)が常に歴史と共に動いて来ています。例えば、錬金術、占星術、儀式など今の広義のオカルトが挙げられるでしょう。このようなアンダーグラウンドにおける意識の開発もある意味知られる機会が多いためか生命の揺れを感じさせなくなってきています。私はこれよりもずっと下の方にわたしの求めている揺れが隠され、息ずいていると信じています。シュールレアリスト達が無意識の世界を探し続けたように視覚空間における非現実を現実によみがえらすことが私の興味の対象です。 私は恐らく下へ向かうベクトルの中にいきているのだと思います。あまりにも現実的な問題(そういう事物の引用)は私の感性に直接的に働きかけ過ぎます。もっと細かな揺れを生じているものに私の下降を助ける要素が潜んでいると思うのです。私はその多くを植物に感じとります。枯れたものたちは静かにささやき、青々とその細胞を増殖させるものたちは私に生命のみずみずしさと息ずかいを感じさせます。すべては私たちの「死んでいる」という幻想が生命の微妙な動きを無くしてしまっているのではないでしょうか。私はそういった身辺の小さな出来事と私の考古学的な研究を掛け合わせることで生命の存在の微妙な゛ゆれ″を試みているのです。今回は貞操帯を浮遊させ、本には光りの七色を貞操帯のシルエットで抜き取り、それぞれの交信によって大気中に生きる要素の微妙なゆれを表現したものです。

(※この文章はアートアニュアル'96パンフレットに記載されたものです)


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